大掃除のわけ・その2
2013年 08月 29日
『ゴッホ・ゴッホ! ヒ~~・ゲッホンッ!!ゲホッ・・・・・・』
テーブルに肘をつき背中を丸めて吸入剤を吸い込む姿は
まるでヤク切れの中毒患者の姿のようだったと思う。
薬の効き目はすごい!
ほどなく呼吸がラクになり、
「たすかった~~~~ほぇぇ~~~」
母の声もしっかり頭に届いてきた。
「あぁ~、よかった・・・あぁ・・・良かっ・た・ ・ ・」
気が付けば背中にはバスローブの上からダウンコートが掛けられていた。
(・・・風邪の心配をしている場合ではなかろうに・・・)
原因は入浴剤しかないだろうと
その日以来さら湯での入浴。 お風呂のドアの前には拡張剤。
無事に現在に至る。
それにしても
あの拡張剤がなかったらホントに命は危うかったと思う。
喘息患者ではないオサミが何故『気管支拡張剤』なるものを
持っていたのか・
去年秋から冬にかけて長引く咳を心配してくれた友が
「念の為に持っていた方がいいよ。」と言って手渡してくれていたのです。
まさに・・・命の恩人・・・
その後、病院に罹り
炎症を鎮め発作を軽減する吸入剤を2カ月続けたところで、
いまどき珍しく医師の方から
『落ち着いたようなので一旦診療を終わりますね。』
『ハイッ!!(^^)!』
すっかり完治した気分のオサミ。
だがその2ヶ月後の5月、
またしてもやらかしてしまうことになるのです。
2度目の現場は市内にあるホテルのスパ。
2~3か月に一度の割で訪れ、温泉とランチを楽しみにする所です。
滝のようにお湯が流れ落ちる広々とした浴槽。
手足を伸びるにいいだけ伸ばし
「やっぱ広いお風呂はいいねぇ~♪」
なんてゴキゲンでたっぷりのお湯を堪能し、身体を洗い始めたその時、
「ケホンっ・・・・」
「・・・・うん・・・?」
「・・・ケッホンっ・・・・・・・ヤバっ!」
「ちょっと、トイレ行ってくる!」
慌ててお湯をかぶり、まだ肩の辺りにしかついていない石鹸泡を流し、
母に声をかけて脱衣所に急いだ。
ロッカーを開け、スパ貸出のローブを着て座り込むが
どんどん呼吸が苦しくなる。
・・
ダメだ!お湯から遠ざからねば!
長い廊下を足早に歩きクロークのソファに雪崩れ込む。
「窓を開けることが出来る場所はありますか!?」
落下防止のためなのか一切の窓は開かないという。
階上にあるラウンジなら厨房がある!
厨房なら窓を開けられようになってるかもしれない!!
フカフカの絨毯敷きの階段を上がり、
「どこか窓を開けられる所はありますか!?
・・・・どっこにも無いんですか!!??」
絶望・・・・って言葉が頭をよぎった。
(・・・・今思ったけど客室の窓って開くよね?)
・どうしよう・・・・
発作自体は自宅風呂での時ほどひどくは無かったが
吸入薬を持って来てはいないことが不安を大きくした。
もう少し・・・もう少し・でダメなら救急車を・・・
ふと窓の方に目をやると以前には無かったガラス張りの喫煙ブースが。
立ち上がりガラスの重たいドアを開け中に入った。
自動的に換気のためのスイッチが入った。
ブゥ~~~~~ン!
沁みついたヤニの臭いはきつかったけれど
強力な換気音に・安堵・・・・
ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・・
身体に入ってくる酸素量がほんのすこしづつだが増えていく。
美人のウエイトレスさんが冷たいお水を持って来てくれた。
・・・・あれ・・・ネムくなってきた・・・またしてもこんな時間・・・・
気が付けば写真もなしで
すみませ~ん、 つづく・・・(^_^;)
by hana_chabi
| 2013-08-29 01:18
| モンとななみ